それは、 むしむしした 夏なつの 夜よるで、 蚊かが 皆みんなの 周まわりを ぶーんと 飛とんでいました。 暑あつかったけど、 祭まつりに 行いく 人ひとに 心地ここちいい 風かぜが そよそよと 吹ふいて、 店みせの 風鈴ふうりんが ちんとなっていました。 祭まつりでは、たくさんのお 店みせがあって 色々いろいろな 物ものを 売うっていました。 ローリーとホストファミリーが 店みせを 見みて 回まわっている 時とき、 西瓜すいかの 店みせを 見みつけました。 ワンクンは 西瓜すいかを 買かってローリーに 西瓜すいかの 種たねを 当あてることにしました。 最初さいしょは 疑うたがわれないように 西瓜すいかをゆっくりと 食たべました。
それから、ローリーに 西瓜すいかの 種たねを ぷっと 飛とばし 始はじめました。 種たねはローリーに 少すこしだけ 当あたりましたが、 一ひとつだけはローリーの 後うしろの 子供こどもに 当あたってしまいました。 すると 子供こどもは エーンと 泣なき 始はじめてしまいました。 子供こどものお 母かあさんがそれに 気きがついて、ワンクンに ぐちぐちと 文句もんくを 言いいました。 その 母親ははおやが 文句もんくを 言いい 終おわって、 去さっていくと、 子供こどもはワンクンにあっかんべーをしました。
ワンクンは 子供こどもの 動作どうさにびっくりして、 大おおきく 口くちを 開あけました。 すると、 蠅はえがワンクンの 口くちに 飛とび 込こんでしまったので、ワンクンは ぐっと 息いきが 詰つまってしまいました。 ローリーはそれに 気きがついて あたふたとパニックになりました。そして、 陶器とうきの 器うつわのテーブルをひっくり 返かえして かちゃんと 割わってしまいました。 一方いっぽう、ワンクンは 虫むしを ゴホッと 吐はき 出だせました。ワンクンが 元気げんきになったので、ローリーは 安心あんしんして ふうと 息いきをはきました。